アシュレイ・マディソンのソース解析!自動返信Botを発見!
お騒がせなアシュレイ・マディソンの女性会員は9割がサクラ会員だった件の続報を発見しました。Impact Teamが流出させたデータにアシュレイ・マディソンのソースコードが含まれていたらしく、米Gizmodoの編集長が解析を行ったようです。
ソースコードを解析した所、9割がサクラ会員だと報じられたのは誤りでおよそ7万人以上がBot(自動応答システム)だという事が分かったそうです。
アシュレイ・マディソンの公式発表では「流出した情報からでは実在の女性会員かどうかは分からないはず。」と指摘されていましたが、サクラ会員の判別方法は流出したデータベースのスキーマ構造(データベース設計図)から読み取られたものでした。
しかし、Impact Teamが流出させた会員データーベースは、ほんの一部分で実際には多岐に渡る大きなスキーマ構造となっていた為に前回の記事で紹介した「メールを既読した事のある会員数」「メールを返信した事のある会員数」「チャットした事のある会員数」の元となったカラムを見直したようです。
この「メールを既読した事のある会員数」「メールを返信した事のある会員数」「チャットした事のある会員数」の元になったカラムは会員の行動解析に利用されるタイムスタンプの類だと思われていたものが、実はBot同士を制御する為の最終行動を現すデータだったという事がプロのエンジニアの協力によってBotの行動解析がされ分かったそうです。
このBotについては流出データと一緒に流出した社内メールにも記載されており、「Bot用会員データを作って男性とメールさせろ。」という指令も出ていたようです。また、Botを動かす為のシステム開発にもかなり投資されていて2010年半ばに遡って利用されていたらしい。
Bot会員が約7万人以上と分かったのは、データベース内あった「ishost(ホストである)」の項目より判断され、Bot総数70,572人のうち女性が70,529人、男性が43人だと分かった。
このBotプログラムは相当しつこい(国内出会い系メール並み?)ようで、挨拶にはじまって様々な会話を始め最後には「これ以上話をするなら金をよこせ」とクレジット決済を要求してくるらしい。
アシュレイ・マディソンの実態は多少の男女の出会いはあったものの国内出会い系にも劣るBot頼みのビジネスモデルになっているようです。
ちなみに私も過去に国内で使用されている出会い系システムのソースコード等を解析した事がありましたが、国内出会い系の場合はどのようになっているかというとBotという概念ありません。
新規登録をした男性に対して登録後○○分後に定型文メールを送るような機能があり、それらは複数設定する事も出来る上に広告コードを指定して定型文を変更する事の出来る機能が付いています。
新規で登録された男性会員に対しては相手からの反応があるまで上記のシステムによってBot的動作を行っていき、反応のあった男性会員に対しては自動応答が不可能な為に個別でスタッフ(サクラ)が対応しています。
英語等とは違い日本語は非常に複雑な言語なので自動返信機能は付いていませんでしたが、現場では24時間体制で複数人のスタッフでサクラ会員を引継ぎ共有しながら稼動出来るように設計されています。
また、極一部の出会い系ではサクラが取り付けた会う約束を実際の女の子に給与を支払い会いに行かせている所もあるようです。
全ての出会い系がこれと同じとは言えませんがシステム自体は似通った作りになっていると思います。
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